【019】2代目税理士の現実


地方にいると税理士業界は、都市に比べると、より一層高齢化が進んでいる傾向が強い。

そして、子供が資格者であれば、子供がその事務所を継ぎ、また、子供が資格者でなければ、止めるか、売るか、他人を跡継ぎにするということがあるし、実際増えてきたような気がする。

会計士の中には、跡継ぎがいない会計事務所に入って、そのままもらえばいいじゃないか、という考えをお持ちの方もいるかもしれないが、本当にそうだろうか。

なかいが知る親子での2代目税理士の現実をご紹介することで、参考にしてもらいたい。

 

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1.中堅事務所の2代目

Aさんは、ある地方のある地区では、比較的大きな中堅事務所の2代目である。

一般的に、会計事務所の職員の平均年齢は、ボス先生の年齢に引っ張られる傾向が強いが、彼のお父さんのボス先生は、結構、ご高齢なので、当然、職員の平均年齢も高めで、彼は、下から数えて何番目という実態らしい。

そのため、お父さんからは、自由にやれと言われているみたいだが、長年、父を支えた年上の職員さん達には、気を使うようで、なかなかやりたいようにはやれない、となかいにつぶやいていた。

また、職員と同様、一般的に、クライアントの平均年齢も、ボス先生の年齢に引っ張られる傾向が強いため、クライアントの経営者の平均年齢が高いことも心配の種のようだ。

つまり、今はいいけど、跡継ぎがいないクライアントがいて、そのような彼らはまさに、廃業予備軍で、彼らが止めても、担当している職員を辞めさせるわけにもなかなかいかず、そのようなことを考え出すと、悩みが尽きないようだ。

さらに、先代が亡くなった時に、先代によってつながっていた優良クライアントが離れていかないか、というような不安もあるようだ。

ただ、そのように考えても仕方がないので、彼は、新しい地域を開拓しようと前向きで、その姿勢は当然だし、頑張ってほしいと思う。

 

2.小事務所の2代目

Bさんは、Aさんとは異なり、職員2,3人の小事務所の2代目である。

ただ、規模の大小を問わず、問題の構造は、基本的にAさんと同じである。

しかし、このBさんは、Aさんとは、決定的に異なる点がある。

それは、危機感はあっても、その問題を解決するための行動をあまりしていないことだ。

つまり、Aさんは、先代の築いたものに甘えるだけでなく、自分でクライアントを見つけ、売上を増やすことで、自分の立場を確立した上で、年上の職員さんたちに対しても自分の地位を確立して、改革しよう、そして、事務所を守っていこうという前向きな行動が見受けられるが、Bさんは、肝心のその行動がほとんどない。

正直、Aさんの事務所は、そもそもクライアントが多いのだから、最悪、クライアントが急増しなくても、職員さんに辞めてもらう等、リストラをすれば、この後もなんとか食べていくことは可能だろうし、お父さんも相当財産をもっているだろうから、心配はないし、彼も、サイズダウンしても、自分で、自分のクライアントと思っているから、徐々に増えていくとは思う。

一方、Bさんの事務所は、小さな事務所で、クライアントもそれほど多くないから、このまま減り続ければ、職員さんを減らしても、自分も食べていけるのか心配だし、彼自身もその点は心配なようだが、営業に結びつくような行動はしているようだが、全然、成果がでていないみたいだ。

確かに、専門家としては優秀なのかもしれないが、話していても、覇気がなく、コミュニケーション力が乏しく、見込み客は、この先生にお願いしたい、とはなかなかならないだろうと思う。

しかし、本人は、そこに原因があることから目をそらし、不況が原因というようなことをいっていて、やっても仕方がないというようなこともいっているが、本当の問題は、彼自身の問題が大きく、そこを改善しないと新規のクライアントは増えないだろうし、例え、そこを改善しなくても、今のままでもそんな先生がいいという限られた人を探し続ける行動量を増やさな限り、やはり、新規のクライアントは増えないだろう。

 

3.まとめ

結局、ある程度出来上がった事務所を引き継ぐことは、引き継いだ後、数年間の安定を得ることになり、それは、非常にありがたいことでもある。

しかし、環境は変化するものであって、それが継続することは稀であって、その間に、引き継いだ者が、努力し、改善しなければ、事務所自体の継続は難しいということである。

また、会計事務所のボスは、経営者であって、経営者の最大の役目は、客を探してくることである。

ただ、営業活動には、失敗はつきものであるが、そんな小さな失敗のいくつかで営業を止めてしまうような弱いメンタルでは、どんな事業の経営もできないということである。

独立するにしても、誰かの事務所を継ぐにしても、ボスになる以上、営業力、メンタルの強さは、必須ですよ。

 

 

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